宮部保範(MSP社長・1000m元世界記録保持者 |
従来、多くののスポーツにおいて選手の技術は、道具の技術より常に先を歩んできました。スケートにおいても、選手の蓄積した感覚を次の進歩へと つなげながら道具の開発が行われてきたのです。 しかし、皆さんのご記憶に新しいスラップスケートの登場はそれとはまったく異なる形で、世の中へ送り出されました。当時、世界のスピードスケートにおける 記録は長距離ではリレハンメルのコス、短距離では日本の清水でおおよそ煮詰まってしまったかのような閉塞感に充ちいていました。 誰もが、その記録を大幅に破ることなど予想だにしていませんでした。 しかし、スケーティング動作を追求した結果踵の上がらない従来型の スケートにおけるさまざまな矛盾点を解消したスラップスケートの登場により時代は変わったのです。これほどまでに時代を変えたスラップ スケートですが当初の反応は芳しくありませんでした。そんな中、MSP社長 宮部保範は誰よりも 早くスラップスケートに着目し、男子短距離界でスラップスケートで1人目のワールドカップA、世界選手権出場を果たしました。 ワールドウィングの小山氏より伝授されたトレーニング理論を独自に磨き上げ、スケートとトレーニングの矛盾点、スケーティング動作と 氷との関係に内在するジレンマを痛感していたからこそできた決断だったのです。 |
カーボンブレード |
カーボン素材は今やスケート選手にすっかりお馴染みとなり 多くの選手に普及しています。しかし、1995年に私が日本に カーボン製のブーツを初めて導入した当時、周囲は新素材に 否定的な視線で満ちていたのです。 結果が出るまで新しいものが否定的に捉えられることは、極 めて自然なことです。ただ、いずれは変わってゆくし、変化 タイミングを逃さない、時代を先取りする感覚も選手・コーチ に求められる大切な要素です。 MSPは はせがわ機械との共同研究により 世界に先駆けカーボン素材のブレードを実用化。 2003年アジア大会にて男子5000m金メダル獲得に 成功いたしました。昨季発売以来わずか3週間で 自己記録を連発する信じられない成果が続出して おります。 |
UESAKA リフティングベルト |
MSPトレーニング理論とは、すべての動きに共通するもっとも 理にかなった動作を追及した結果生れたたいへん効率のよい トレーニング理論です。 人体の本来持っている素晴しい機能を、いかに歪めずに引き 出すかを主眼に動きを作る理論です。選手の能力を自然体で 引き出すことは、自ずと効率のよいスピード感ある動作を生み 躍動感あふれるスケーティングへと導いてゆくのです。 |